副業の所得が20万円以下でも確定申告は必要?

江東区の会計事務所、渋谷広志税理士事務所です。
会社員で副業をされている方のなかで副業の所得が20万円以下だから確定申告をしていないという方はいませんか。ちょっとここで確定申告に関する豆知識です。

インターネット等で調べると、給与以外の副業の所得が20万円以下の場合確定申告は必要ありませんというようなことが書かれていますが、これは間違っているとは言えませんが、正しくありません。正しくは、「所得税の確定申告をする必要はありませんが、住民税の確定申告はする必要がある」ということです。
なお、この20万円基準ですが、収入(売上)ではなく所得(収入から必要経費を控除した残額)なので、ご注意ください。

1.住民税の申告はなぜ必要か

所得税の規定では、「1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人」は確定申告をしなければならないとなっています。逆にいえば20万円以下の場合は確定申告をする必要がありません。
ただし、住民税にはこのような規定がないため、少額であっても必ず申告をする必要があります。

2.確定申告をしないと

住民税の確定申告をしなかった場合、副業にかかる住民税の通知が会社に届く可能性があります。特に、副業をしていることが会社に知られたくないと思っている方は、住民税の確定申告を必ずしてください。なお、知られてもいいので申告したくないという方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、無申告が判明した場合、現在は最高で税額の9.2%(平成25年以前のものは14.6%)もの延滞金がかかります。
今後、マイナンバーが導入された場合、市区町村は副業しているかを今までより容易に把握することが可能になると予想されるので注意が必要です。

3.住民税の申告方法

 副業の所得が20万円を超える方は、所得税の確定申告書を管轄の税務署に提出すれば住民税の申告も同時にできてしまいます。副業の所得が20万円以下の人に関しては、基本的に住民税の申告書というものが無いので、まずは所得税の確定申告書を作成する必要があります。
その際、副業の収入から源泉所得税等が控除されているかどうかを確認してください。もし控除されていたら所得税が還付される可能性があるので管轄の税務署へ提出してください。
控除されていないようでしたら税務署へは提出する必要がありませんので市区町村(都税事務所)へ提出してください。なお、確定申告書作成の際は副業の所得にかかる住民税の徴収方法を「普通徴収(自分で納付)※」にしないと、給与と副業を合算した所得にかかる住民税の通知が会社へ送られるので、副業が知られたくない方は注意が必要です。

普通徴収にしたからといって絶対に会社に知られないとは限りませんので予めご了承ください。

副業の所得が20万円以下だから今まで確定申告をしてこなかったという方は、マイナンバー制度が導入されるこれから(これまで分も含めて)は確定申告をする必要があります。
該当する方は、住民税の申告先である市区町村(都税事務所)などへ事前にご相談いただければと思います。


このコラムは、平成27年10月25日時点に施行されている法令等により作成しているため、今後の法改正により異なる取り扱いとなる場合があります。
また、専門的な内容を判り易くするため、敢えて詳細な要件などを省略していることもあります。本コラムに記載されている内容を実行する際は、当事務所までご相談ください。