従業員以外でも「個人」のマイナンバーが必要?

平成28年1月1日から本格的にマイナンバー制度の運用が開始されました。まだ、この制度の理解が進んでいない経営者は、個人マイナンバーについて、自身の従業員のみ管理していけばいいと考えているかと思います。
しかし、そう簡単ではありません。もし、事業者が従業員以外の「個人」に対して、何らかの支払いをした場合には、その支払いの内容によってはその「個人」からマイナンバーを教えてもらう必要があります。

1.対象は限定的

個人への支払いについて、その内容によってマイナンバーが必要と書きましたが、具体的には来年の今頃(平成29年1月末まで)提出する法定調書支払調書)の作成対象になっている個人に対してのみ必要となります。例えば、事業者が個人に対して原稿料、講演料、通訳料、弁護士報酬、税理士報酬、社会保険労務士報酬等の対価を支払った場合は、それぞれに法定調書を作成する必要があります。
なお、原稿料等を支払うことは無いと思っている事業者にとって、つい見落としがちなのが、事務所や駐車場等を個人から賃借している場合です。もし事務所等の賃貸人が個人に該当すれば、法定調書が必要になるためマイナンバーを教えてもらう必要があります。

2.支払金額によってはマイナンバー不要

法定調書の作成対象となる個人について、1月から12月までの年間支払額によっては、その作成は不要になります。先程の原稿料等の場合、支払金額の合計が5万円以内であれば作成は不要となり、事務所等を賃借した場合も15万円以内であれば、作成は不要となります。そのため、マイナンバーを教えてもらう必要はありません。

3.年末になってからでは遅い場合も

法定調書の提出は翌年なので、年末になってからやろうとしても、相手先の連絡がつかない場合も考えられます。特に単発で個人に仕事を依頼する場合事務所を移転した場合などは注意が必要です。平成28年1月1日以後の支払いから対象となっていますので今のうちにマイナンバーの準備を始めてみてはいかがでしょうか。

 

このコラムは、平成28年1月25日時点に施行されている法令等により作成しているため、今後の法改正により異なる取り扱いとなる場合があります。
また、専門的な内容を判り易くするため、敢えて詳細な要件などを省略していることもあります。本コラムに記載されている内容を実行する際は、当事務所までご相談ください。